家づくりコラム
2022年07月23日
エコカラットとは何?メリットやデメリット、DIYのポイントも解説
エコカラットとは多孔質セラミックスでできたパネル状の素材で、湿度を調整する、においを抑えるなどのさまざまな特徴があります。メリットやデメリットについて解説します。ぜひ参考にしてください。また、DIYする場合に押さえておきたいポイントも紹介します。
エコカラットとはどんな素材?
エコカラットとは、多孔質セラミックスと呼ばれる素材をタイル状に焼いて作られた素材です。パネルのように壁の一部や全体に貼って使います。
多孔質セラミックスとは日本の伝統的な土壁をヒントに、焼きものの技術を応用することで誕生した素材です。湿気が高いときには湿気を吸い込み、乾燥しているときには湿気を放出するため、空間を快適な湿度に調節することができます。
DIY向けのエコカラットもある
エコカラットは、工務店やハウスメーカーなどに依頼して壁に取り付けてもらう商品です。しかし、DIY向けの商品もあり、個人でも簡単に取り付けることができます。
エコカラットのDIY向け商品は、303mm角のパネルと専用接着剤、ヘラ、マスキングテープ、ピンなどがセットになっているため、工具を持っていない方でも、手軽にDIYが可能です。
上手にエコカラットを取り付けるコツ
DIY用のエコカラットは、正方形のパネルを壁に貼って仕上げていきます。1枚でも斜めに貼ると全体が歪んでしまうため、貼る前に鉛筆で壁に目安となる線を引き、水平に貼るようにしましょう。
また、壁紙の上から貼ると落ちてしまう可能性があります。エコカラットを貼る部分は壁紙を切り取り、壁を露出させてから接着剤を塗ることが必要です。
接着剤で周囲が汚れると、美しさが半減してしまいます。エコカラットを貼らない部分には養生シートや新聞紙などを貼り、接着剤がつかないようにしておきましょう。また、接着剤がついた手でエコカラットに触れると、エコカラットが汚れてしまいます。使い捨てのビニール手袋なども活用し、接着剤が周囲につかないように注意しましょう。
エコカラットにおすすめの空間
エコカラットはにおいが気になる空間に適しています。例えば、トイレや子ども部屋、玄関、ウォークインクローゼットなどにエコカラットを貼ることができるでしょう。
また、湿気がこもりがちでカビが生えやすい空間も、エコカラットがおすすめです。洗面所や脱衣所、室内干しをする部屋など、じめじめとしがちな空間にもエコカラットを貼ってみましょう。
エコカラットの費用目安
エコカラットは種類が多く、デザイン性に富みます。どの種類を選ぶかによって費用が大きく異なるため注意しましょう。壁一面に貼る場合には、施工費込みで1㎡あたり10,000~25,000円となります。壁の一部などにアクセント的に貼る場合には、単価が高くなるため、施工費込みで1㎡あたり30,000~37,000円ほど見積もっておきましょう。
エコカラットの4つのメリット
エコカラットはデザイン性が高く、貼るだけで空間がおしゃれに見えます。また、壁紙と比べると立体感があるため、高級感も演出できるでしょう。
エコカラットのメリットは、見た目だけではありません。機能面でも優れた特徴があります。主な特徴としては次の4つが挙げられるでしょう。
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快適な湿度に保つ
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においを取る
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有害物質を低減する
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掃除が簡単
それぞれの特徴についてわかりやすく解説します。
1.快適な湿度に保つ
エコカラットの細かな穴は、湿度が高いときは湿気を吸い込み、乾燥しているときは湿気を放出する役割を果たします。そのため、空間を快適な湿度に保つことができ、カビやダニの繁殖を抑えることにもつながるでしょう。
なお、土壁の原料である珪藻土も吸湿性がある素材ですが、エコカラットは珪藻土の約6倍の吸湿性があるとされています。結露が生じやすい窓のそばなどにも、エコカラットを貼ってみることができるでしょう。
2.においを取る
エコカラットの細かな穴は、湿気だけでなくにおいも取る機能を持ちます。トイレや生ごみなどのにおいが気になる空間も、エコカラットを取り付けることですっきりと爽やかになるでしょう。
同じく消臭効果がある珪藻土と比べると、エコカラットは短時間で脱臭できるとされています。トイレのように1日に何度もにおいが出る場所にも、エコカラットを検討できるかもしれません。
3.有害物質を低減する
エコカラットは、有害物質を吸着し、低減する機能があります。例えば、ホルムアルデヒドやトルエンなどの空気に含まれることがある有害物質も、エコカラットが吸着し、空気中の濃度を低減させることが可能です。有害物質の影響を受けやすい小さな子どもがいる家庭では、健康のためにもエコカラットを検討できるでしょう。
4.掃除が簡単
エコカラットは多孔質の素材のため、汚れがつきやすく、お手入れがしにくい素材でした。しかし、すべてのエコカラットが掃除のしやすい「エコカラットプラス」になり、乾拭きや水拭きで簡単にお手入れすることが可能です。
また、洗剤をつけて拭くこともできるため、泥やタバコのヤニなどの落ちにくい物質で汚れがついたときにも、元のきれいな状態に戻しやすくなります。
エコカラットの2つのデメリット
見た目だけでなく機能も優れているエコカラットですが、いくつか注意すべきポイントもあります。特に次の2つは、エコカラットのデメリットともいえるでしょう。
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衝撃への耐性が低い
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釘を打てない
それぞれのデメリットについて、わかりやすく解説します。
1.衝撃への耐性が低い
エコカラットは焼きものの技術を活用した素材のため、衝撃への耐性が低いという特徴があります。物や人がぶつかりやすい場所にエコカラットを取り付けると、割れてしまう恐れがあるため注意しましょう。
例えば、ドアを開いたときにドアがぶつかる可能性がある側の壁や、掃除機がぶつかることもある部屋や廊下の曲がり角には、エコカラットは取り付けないほうが良いかもしれません。また、壁一面にエコカラットを取り付けるのではなく、腰よりも高い部分だけに貼ることでも衝撃による破損を回避しやすくなるでしょう。
2.釘を打てない
エコカラットには釘や画鋲などを打ち付けることができません。エコカラットを貼っている壁に何かを貼りたいときは、マスキングテープなどでつけるか、ピクチャーレールを取り付けて吊るすかのいずれかの方法で対処できるでしょう。
また、釘を打てないため、棚なども取り付けられなくなります。エコカラットを貼っている壁に棚を取り付けたい場合は、先に棚を壁に取り付け、その周りにエコカラットを貼る方法も検討できるでしょう。また、エコカラットを壁一面に貼るのではなく、壁の一部のみに貼り付け、余った壁の空間を棚などに用いる方法もあります。
快適な空間はぜひインゾーネにご相談ください
湿気がこもりがちな場所やにおいが気になる部屋などに、エコカラットを取り付けて快適な空間に仕上げることもできます。また、天窓や小窓をいくつか取り付けて換気しやすくすることなどでも、快適な空間を作ることができるでしょう。
快適なお住まいは、ぜひインゾーネにご相談ください。経験豊富なスタッフが、お客さまのご希望を叶えるプランをご提案いたします。また、壁材などにこだわりがある場合も、お気軽にお問い合わせください。