家づくりコラム
2022年12月17日
世帯年収別の住宅ローン借入目安をご紹介!ローンを組む際のポイントと適正金額を決める方法
住宅ローンで借りる金額は、世帯年収を目安に概算することができます。住宅ローンを借りる前に知っておきたい適正な借入額の決め方や、注意するポイントについてまとめました。理想の住宅を無理のないローンで手に入れるためにも、ぜひご覧ください。
目次
住宅ローンの借入額の考え方と目安
世帯年収別の住宅ローンの借入目安
世帯収入300万円~400万円の目安
世帯収入500万円~600万円の目安
世帯収入700万円~900万円の目安
住宅ローンを組むときに考慮したい2つのポイント
年収の変動
金利の影響
年収にあった住宅ローンを組む方法
年収倍率から考える
返済負担率から考える
住宅ローンの借入額の考え方と目安
住宅ローンを組むときは、「いくら借りたいか」ではなく「いくら借りられるか」という視点で考えることが必要です。「理想の住宅を建てるには〇万円必要。手元の〇円を頭金として〇万円借りよう」のように最初に借入額を決めてしまうと、住宅ローンの返済が生活を圧迫し、せっかくのマイホーム生活を楽しめなくなる恐れがあります。また、住宅ローンの審査に通らないケースも想定されるでしょう。
一方、「いくら借りられるか」という視点で考え始めると、無理のない住宅ローンを組みやすくなります。まずは月々いくら程度なら返済できるか考え、次に返済期間、そして月々の返済額と返済期間からローンの借入額を算出します。
銀行などの金融機関のホームページでは、毎月の返済額や返済期間から住宅ローンの借入額を簡易的にシミュレーションするツールが公開されているので、利用して借入額を求めるのも1つの方法です。時間に余裕があれば、金融機関に住宅ローンを相談しに行くこともできるでしょう。
なお、借入額の目安を世帯年収から計算することも可能です。次章で世帯年収から借入額を求める方法について解説します。ただし、世帯年収から求める借入額はあくまでも目安です。借入額が妥当かどうかは、家庭の状況、例えば住宅ローン以外のローンや食費、教育費などから総合的に判断する必要があります。
世帯年収別の住宅ローンの借入目安
住宅ローンの借入額の目安は、年収の5~6倍といわれています。世帯年収ごとにどの程度の借入額が目安となるのか見ていきましょう。
また、住宅市場動向調査によれば、住宅ローンを利用して注文住宅を建てる世帯において、返済負担率(年収に占めるローン返済額の割合)の平均は18.1%でした。また、平均返済期間は、土地も購入する場合で34.2年間、建築のみの場合で32.9年間です。これらのデータからも、世帯収入別に住宅ローン借入額の目安を紹介します。
世帯収入300万円~400万円の目安
年収の5~6倍を住宅ローンで借りるとすると、世帯収入300万円~400万円であれば借入額の目安は1,500万円~2,400万円となります。
また、平均返済負担率と平均返済期間から考えると、住宅ローンで借りられる金額は以下のように計算できます。
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土地を購入する場合:約1,857万円~2,476万円
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建物のみ購入する場合:約1,786万円~2,382万円
世帯収入500万円~600万円の目安
年収の5~6倍を住宅ローンで借りるとすると、世帯収入500万円~600万円であれば借入額の目安は2,500万円~3,600万円となります。
また、平均返済負担率と平均返済期間から考えると、住宅ローンで借りられる金額は以下のように計算できます。
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土地を購入する場合:約3,095万円~3,714万円
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建物のみ購入する場合:約2,977万円~3,573万円
世帯収入700万円~900万円の目安
年収の5~6倍を住宅ローンで借りるとすると、世帯収入700万円~900万円であれば借入額の目安は3,500万円~5,400万円となります。
また、平均返済負担率と平均返済期間から考えると、住宅ローンで借りられる金額は以下のように計算できます。
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土地を購入する場合:約4,333万円~5,571万円
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建物のみ購入する場合:約4,168万円~5,359万円
住宅ローンを組むときに考慮したい2つのポイント
世帯年収や生活費、教育費などのさまざまな要素を考慮して、住宅ローンの借入額や借入期間を決定します。しかし、住宅ローンを借入れた後で年収や金利が変わり、返済に影響を与えることも珍しくありません。
年収や金利の変動にどのように対応できるのか、また、住宅ローンを組む前に何を考慮しておくことができるのか解説します。
年収の変動
住宅ローンは20年、30年と長期にわたって返済することが一般的です。そのため、返済期間中に年収が変わることも想定されます。
世帯年収が増えた場合には、繰上返済も検討しましょう。繰上返済とは毎月の返済に加えて任意の金額を返済することで、借入残高が早く減るため、支払う利息が減る可能性があります。
一方、年収が減ったときは、毎月のローン返済が負担になるかもしれません。どうしても返済が厳しいときは、ローンを借りた金融機関に毎月の返済額を減額できるか相談しましょう。再度、審査を受けることが必要になりますが、返済に行き詰まる前に何らかの対策をすることは不可欠です。
また、住宅ローンを組む時点で、年収減を想定した返済額に調整しておくことや、ボーナス払いを設定しないという方法を検討できます。無理のない返済を続けるためにも、住宅ローンを組む前にさまざまな可能性を想定しておきましょう。
金利の影響
変動金利型の住宅ローンを選択した場合には、将来、適用金利が上昇し、利息が増えることが想定されます。一方、固定金利型を選べば適用金利上昇のリスクはありませんが、最初に適用される金利が変動金利型のものよりも高いケースが多いというデメリットがあります。
どちらの金利型が良いとは一概にはいえませんが、少しでも低金利を希望するなら変動金利型、適用金利の変動を気にしたくない方は固定金利型がおすすめです。金融機関の担当者とも話し合い、適切な金利型を選びましょう。
年収にあった住宅ローンを組む方法
世帯年収に合う住宅ローンの借入額を把握しておくことで、住宅購入の予算を決めやすくなります。予算が決まると、購入可能な住宅もある程度決まるので、住宅展示場やハウスメーカー、工務店などでも具体的な相談がしやすくなるでしょう。
借入額を概算するときに知っておきたい「年収倍率」と「返済負担率」について説明します。
年収倍率から考える
年収倍率は以下の計算式で求めます。
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年収倍率 = 住宅購入価額 ÷ 年収
年収倍率が5~6倍が一般的とされています。世帯年収に5~6をかけて、住宅ローンの借入額を概算してみましょう。
返済負担率から考える
返済負担率は以下の計算式で求めます。
-
返済負担率 = 年間の返済額合計 ÷ 年収 × 100
返済負担率が20~25%になるように住宅ローンを組むと、無理のない返済が実現できるとされています。ただし、返済負担率は住宅ローンだけでなく他のローン返済もすべて合算した金額で計算しなくてはいけません。そのため、すでにマイカーローンなどを組んでいる場合は、住宅ローンの年間返済額を減らす必要が生じます。
世帯年収の住宅ローン借入目安を理解して住宅ローンを組もう!
住宅購入を思い立ったときは、まずは資金計画が必要です。手元にある資金や住宅ローンで借りられる金額を考慮して、どの程度の住宅を購入できるのかの目安を把握しておきましょう。年収倍率や返済負担率の考え方を理解しておくと、住宅ローンで借りられる金額も概算しやすくなります。
住宅に関するお悩みは、ぜひインゾーネにもご相談ください。資金計画の立て方から具体的な間取りまで、経験豊富なスタッフが丁寧にご提案させていただきます。