家づくりコラム
2023年06月10日
床暖房のデメリットとは?つけて後悔する前に知りたいメリット・デメリットを紹介!
床暖房は初期費用・光熱費が高いデメリットがある一方、お掃除がラクな点がメリットとしてあげられます。少し前のデータですが、2014年の政府発表によると、北海道の床暖房普及率(総世帯)は21.0%で全国1位でした(2位は東京都)。
厳しい寒さが続く北海道で床暖房の必要性を判断できるように、デメリットとメリットを解説します。
参考:e-Stat「全国家計構造調査(旧全国消費実態調査) 平成26年全国消費実態調査 都道府県別 主要耐久消費財に関する結果 」
目次
床暖房の種類とは
温水式
電気式
床暖房のデメリット3選
初期費用・光熱費が高い
暖まるのに時間がかかる
低温やけどをする可能性がある
床暖房のメリット3選
足元から温まる
お掃除がラク
乾燥しにくい
床暖房についてのQ&A
床暖房は体に悪いって本当?
床暖房を使っていないと壊れるのは本当?
リフォームするときに床暖房は設置できる?
床暖房の設置で迷ったらインゾーネに無料相談を!
床暖房の種類とは
床暖房には、「温水式」と「電気式」の2種類が存在します。それぞれの特徴を確認していきましょう。
温水式
温水式(床暖房)とは、床材の下に組み込まれたパイプで温水を循環させて、床面を通じて部屋全体を暖める床暖房のことです。循環させる水の温め方によって、以下の3種類に分類できます。
-
ガス式
-
ヒートポンプ式
-
灯油式
ガス式とは、ガス給湯器などで加熱して温水を作り出す仕組みです。比較的早い段階で利用できるメリットがある一方で、設置費用が高額な点がデメリットとして指摘されます。
ヒートポンプ式とは、大気の熱を再利用して温水を作り出す仕組みです。燃料を使用せず安全性が高い点や排気ガスを出さず環境にやさしいメリットがある一方、熱源機の価格が比較的高いデメリットもあります。
灯油式とは、灯油ボイラーで加熱して温水を作り出す仕組みです。燃料代を比較的抑えられるメリットと、都度給油が必要になるデメリットがあります。
電気式
電気式(床暖房)とは、電気で発熱するヒーターなどを仕込み、床面を通じて部屋全体を暖める床暖房のことです。電気式も発熱方法によって以下の3種類に分類できます。
-
電熱線ヒーター式
-
蓄熱式
-
PTC方式
電熱線ヒーター式は、床下の電熱線に電気を流して暖める従来型の仕組みです。初期費用が安い分、ランニングコストがかかる点がデメリットとして指摘されます。
蓄熱式は、電気料金が比較的安い深夜に床下に敷いた蓄熱材の熱をため、日中に放熱させる仕組みです。メンテナンスに手間がかからない点がメリットですが、初期費用が高いというデメリットもあります。
PTC方式は、面状やチップ状の熱源が自動で温度調節することで、暖めすぎを防止する仕組みです。高齢者や子どもがいる家庭で安全に使用できるメリットと、場所によって暖めるまでに時間がかかるデメリットがあります。
床暖房のデメリット3選(合計800文字)
床暖房の主なデメリットは、以下の3つです。
-
初期費用・光熱費が高い
-
温まるのに時間がかかる
-
低温やけどをする可能性がある
それぞれ解説します。
初期費用・光熱費が高い
一般的に、初期費用や光熱費が高い点が床暖房のデメリットです。状況によって、エアコンや電気ヒーターを使った方が安く済む可能性があります。床暖房の種類によって、初期費用や光熱費が異なるため、予算や生活環境によって調節するようにしましょう。
なお、初期費用(設置費用)を抑えるためには、あとからではなく新築時に設置することがポイントです。
温まるのに時間がかかる
電源を入れてから、室内が十分に暖まるまでに時間がかかる点も床暖房のデメリットです。床暖房の種類によって異なりますが、一般的に温まるまでに1時間は要します。
帰宅してすぐに体を温めたい場合は、別の手段を検討した方がよいでしょう。また、帰宅して数時間後にまた出かけるなど、出入りが多い場合も床暖房はなじみません。
低温やけどをする可能性がある
床暖房は床の温度を高くして暖める仕組みのため、長時間床面に接していると低温やけどのおそれがある点もデメリットです。
低温やけどとは、数分から数時間にわたり44度〜50度前後のものに皮膚が直接触れることで、引き起こす「やけど」を指します。すぐに自覚症状があらわれないため、とくに高齢者や幼児は注意が必要です。
床暖房のメリット3選
床暖房のメリットは、以下の3つです。
-
足元から温まる
-
お掃除がラク
-
乾燥しにくい
各メリットを解説します。
足元から温まる
床暖房を設置すれば、足元からじんわりと温まる点がメリットです。それに対し、一般的な暖房を利用した場合は、暖かい空気は上に向かい、冷たい空気が下に溜まってしまうため、足元が冷えてしまいます。
足元を温めることで血行促進につながるため、床暖房は体の冷え対策として有効です。また、室内でスリッパを脱ぎ履きする手間を省き、裸足で快適に過ごせます。
お掃除がラク
床暖房は床下に設置するもので、コンセントや器具が表面に出ていないため、一般的な暖房器具のように邪魔にならず、掃除機をラクにかけられる点もメリットです。シーズンにあわせて暖房器具を取り出したり、片付けたりする必要もありません。
また、エアコンと異なり風を起こさないため、ホコリ・チリが舞い上がり空気がよどむこともないでしょう。そのほか、騒音の心配がない点も床暖房のメリットです。
乾燥しにくい
床暖房を使用すると、一般的な暖房に比べて乾燥しにくい点もメリットです。温風を出さずに足元から温められる点が、乾燥しにくい理由として挙げられます。
部屋が乾燥しにくいことで、風邪や健康トラブルの防止につながるでしょう。また、乾燥しにくければ肌荒れや髪への悪影響を軽減できるため、美容への効果を期待できます。
床暖房についてのQ&A
床暖房の設置を検討する際、以下の疑問が生じる方もいるでしょう。
-
床暖房は体に悪いって本当?
-
床暖房を使ってないと壊れるのは本当?
-
リフォームするときに床暖房は設置できる?
気になる質問に答えていきます。
床暖房は体に悪いって本当?
床暖房を使用して外気との温度差が生じた場合、結露ができてカビが発生し、体調不良につながる可能性はあります。ただし、結露・カビが発生するのは主に床下の断熱処理が不十分なケースです。
基本的には、床暖房を使用することで健康面へのメリットがいくつも確認されています。慶應義塾大学・一般社団法人日本ガス協会・積水ハウス株式会社の調査結果によると、断熱で床暖房の暖かい住まいでは以下の傾向が確認されたとのことです。
-
子どものアトピー性皮膚炎の確率が低め
-
子どもの中耳炎の確率が低め
-
子どものぜんそくの確率が低め
結露やカビの発生に注意すれば、床暖房で健康によい効果を期待できるでしょう。
参考:慶應義塾大学・一般社団法人日本ガス協会・積水ハウス株式会社「断熱性能、床暖房の健康への効果を確認~血圧抑制や住宅内での活動量増加、子どもの健康への寄与~」
床暖房を使っていないと壊れるのは本当?
基本的に、床暖房を使用していないことを理由に壊れることはありません。ただし、温水式の場合は30年程度が寿命の目安です。
また、トラブルがない限りメンテナンスしなくても長く使える電気式に対し、温水式の場合は定期的にメンテナンスをしなければなりません。温水式で不凍液を使用している場合は、10年ごとの交換が必要とされています。
リフォームするときに床暖房は設置できる?
新築時に床暖房を設置せず、リフォームやリノベーションなどであとから設置することは可能です。ただし、すべての住宅や床に対応しているわけではないため、できないケースもあります。
また、床暖房用に床材を合わせる際は、別途張り替えの費用がかかる点に注意しなければなりません。今後床暖房を設置する可能性があるなら、新築時に検討した方がコストを抑えられるでしょう。
床暖房の設置で迷ったらインゾーネに無料相談を!
床暖房を設置するデメリットは、初期費用・光熱費が高い点や、温まるのに時間がかかる点です。その一方で、足元から温まる点やお掃除がラクな点などのメリットも期待できます。
メリットとデメリットを比較しても、設置すべきか決めきれない場合は、ぜひインゾーネの家づくりの相談窓口をご利用ください。