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階段の手すりは重要?手すりの取り付け方や注意点を詳しく解説

家のこと

Update:2023.01.14

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階段には手すりが必要です。建築基準法で定められているだけでなく、家庭内事故を防ぐためにも取り付けておきましょう。手すりの高さ・位置の決め方や費用相場、おしゃれに仕上げるアイデア、活用できる補助金制度を紹介します。





目次


階段の手すりは重要?


安全面への配慮


建築基準法による取り決め


階段の手すりの取り付け方とは


設置する高さ


設置する位置


階段の手すりの取り付けにかかる費用の相場


直階段の場合


折り返し階段の場合


階段をおしゃれにする手すりのデザインアイデア


 アイアンフレームで開放感を高めたアーバンスタイル


 梁と柱で完成させるナチュラルモダンスタイル


新築時に知っておきたい階段の手すりを設置する際の2つのポイント


 1.踊り場を設ける


 2.使う人に合わせた高さに設置する


階段に手すりを設置する際の注意点


補助金の適用有無を確認する


取り付けは業者に依頼する


目的に応じた形を選ぶ


階段に手すりを取り付けて安全な住まいを作ろう!





階段の手すりは重要?


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二階建てや三階建ての住宅を建てるとき、あるいは中二階などのロフトスペースを作るときには、手すりについても考えておきましょう。実際のところ、次の2つの理由により、手すりは二階建て以上の建物に必要不可欠な設備です。






  • 安全面への配慮




  • 建築基準法による取り決め






それぞれの理由を説明します。




安全面への配慮


毎年多くの方が家庭内事故で亡くなっています。2021年の人口動態統計によると1年間で13,352名の方が家庭内事故で亡くなりました。そのうち589名は「階段及びステップからの転落及びその上での転倒」で亡くなっています。




転倒してケガを負う方も含めれば、多くの方が階段で危険な思いをしていると考えられるでしょう。階段の段差でつまずく、滑るといった状況を回避するためにも、手すりを取り付けることが必要です。




参照:2021年 人口動態統計




建築基準法による取り決め


建築基準法第25条では、高さが1mを超える階段と踊り場の両側には、側壁もしくは側壁に代わるものを設けなくてはいけないと定められています。




つまり、一階よりも高さが1mを超える位置に二階や中二階を設置するときは、階段の両側に壁か手すりがなくてはいけません。壁に沿って階段を作るときは片側、部屋の中央部や壁のない位置に階段を作るときには両側に手すりを取り付けましょう。




参照:建築基準法|e-gov法令検索





階段の手すりの取り付け方とは


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階段に手すりがついていても、高さや位置が合わなければ意味がありません。例えば、手すりの位置が低すぎるときは、手すりを持たずに階段を上り下りしてしまい、転倒やスリップを招くことがあるかもしれません。




反対に手すりの位置が高すぎると、小さな子どもにとっては使いづらいため、転倒防止効果は期待しづらいでしょう。手すりを取り付ける高さと位置の決め方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。




設置する高さ


手すりの高さは、一般的には階段の段(踏面)から75~85cmの高さが適切とされています。一方、幼児には踏面から60~65cmの高さが適切とされているので、小さな子どもがいる家庭では手すりを二重にしても良いかもしれません。




高齢者の場合、一般に適切といわれる75~85cmよりも少し低めのほうがつかまりやすく、重心が下がるため身体が安定しやすいといわれています。高齢者向けに手すりを設置するときは、取り付ける前に実際に手すりを持ってもらい、しっくりとくる高さかどうか確かめるほうが良いでしょう。




設置する位置


1mを超える高さに設置する階段の両側には、壁か手すりのいずれかが必要です。とはいえ、壁にはつかまることができないので、構造上設置が不可能な場合を除き、両側に手すりを取り付けるほうが良いでしょう。




また、利き手で手すりを持つと身体が安定しやすくなります。上るときにも下りるときにも利き手でしっかりと手すりを持つためにも、両側に設置するようにしましょう。





階段の手すりの取り付けにかかる費用の相場





階段の手すりはDIYで取り付けることもできます。手すりの価格は木製なら1.5万円(4m)ほどが目安です。おしゃれなアイアン製は4~5万円(1m)程度になります。ただし、取り付ける際には次の工具が必要です。






  • インパクトドライバー




  • のこぎり






工具がない場合は、リフォーム業者や工務店への依頼を検討しましょう。業者に依頼する場合の費用目安を紹介します。




直階段の場合


折れ曲がりのないまっすぐな直階段の場合、手すりや金具、取り付け工事費を含めて、木製片側で3.7~7万円が目安です。両側に取り付ける場合は、手すりや金具の価格が加算されます。




折り返し階段の場合


踊り場がある折り返し階段の場合、材料費と取り付け費で7.5~15万円が目安です。両側に手すりを取り付ける場合は、材料費が加算されるため、費用相場も高くなります。





階段をおしゃれにする手すりのデザインアイデア





インゾーネでは、実用性とおしゃれさにこだわった数多くの階段手すりを手掛けてきました。いくつかの事例をご紹介いたします。




アイアンフレームで開放感を高めたアーバンスタイル





壁の代わりにスケルトンタイプのアイアンフレームを取り付けることで、開放感が生まれ、吹き抜け部分の明るさを引き立てることができます。両側手すりの安全性と高いデザイン性を両立したおすすめのアイデアです。




梁と柱で完成させるナチュラルモダンスタイル





柱や梁をあえて見せる内装にすれば、階段や吹き抜けにアイアンフレームを使用したモダンなスタイルでも、木製手すりがしっくりと馴染みます。アイアンと木を組み合わせ、無機質な中にも温かみのあるナチュラルモダンを実現してみましょう。





新築時に知っておきたい階段の手すりを設置する2つのポイント


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新築の際に手すりを取り付けると、工事がまとめて終わるだけでなく施工費の節約が可能です。次の2点に留意し、満足度の高い階段・手すりに仕上げましょう。






  1. 踊り場を設ける




  2. 使う人に合わせた高さに設置する






それぞれのポイントを説明します。




1.踊り場を設ける


階段は転倒・転落などのリスクがある場所です。スリップしたときの被害を抑えるためにも、踊り場を設けてみてはいかがでしょうか。踊り場があると、階段の上から下まで一気に落ちることがなくなります。




また、重い荷物を抱えて階段を上下するときも、踊り場があると休憩でき、身体的な負担を軽減できます。特に小さな子どもや高齢者のいるご家庭は、階段に踊り場を検討してみましょう。




2.使う人に合わせた高さに設置する


手すりの高さは75~85cmとされていますが、必ずしもこの限りではありません。家族に合わせて高さを調整し、使いやすさと安全性を確保しましょう。





階段に手すりを設置する際の注意点


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階段に手すりを設置するときは、次のポイントに注意しましょう。






  • 補助金の適用有無を確認する




  • 取り付けは業者に依頼する




  • 目的に応じた形を選ぶ






それぞれのポイントを説明します。




補助金の適用有無を確認する


同居する家族の中に要介護・要支援の認定を受けている方がいる場合、手すり設置費用として介護保険から最大18万円(自己負担1割の場合)の補助を受けることができます。担当のケアマネジャーに相談してみましょう。




また、自治体によっては手すり設置などのバリアフリーリフォームに対して、独自の補助金制度や減税制度を実施していることがあります。ケアマネジャーや自治体の窓口に問い合わせてみてください。




取り付けは業者に依頼する


手すりは命を守るために必要な設備です。DIYで取り付けることも可能ですが、十分な強度を確保するためにも業者に依頼するようにしましょう。




目的に応じた形を選ぶ


介護用や子ども用など、目的と利用者に合う形で手すりを取り付けましょう。例えば、介護用なら、被介護者と介護者双方の持ちやすさを実現する必要があるため、高さの異なる手すりを並列することなども検討できます。





階段に手すりを取り付けて安全な住まいを作ろう!


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家庭内事故を防ぐためにも、階段には手すりが必要です。また、リビングや玄関などの人目につきやすい場所に階段を設置するときは、安全性に加えておしゃれさも重視したいものです。




おしゃれな階段・手すりは、ぜひお家づくりの相談窓口より、インゾーネにご相談ください。実績豊富なスタッフが、理想の階段・手すりの実現をサポートいたします。