佐々木
2015年06月29日
大きなFIX窓の家。
設計の佐々木です。
開かない窓のことをかつては「嵌め殺し」と言いました。
よく考えなくとも文字面も音声もガラの悪い、このタイプの窓を
いまはFIX(フィックス=固定)と呼んでいます。
夜にお引渡しを行った、こちらの家ではそのFIXの大窓を象徴的に取り入れています。
LDKの長手方向の正面に大型FIX窓を設けました。
そちら側の隣家は平屋なので、遮るものが無く見通すことができます。
inZONEの家らしく、
新築と併せて新調したソファの座面の高さとFIX窓の下端の高さが揃っています。
ふと横を見ると、階段のFIX窓には階段の照明とダイニングの照明が映り込んでいました。
計算外の、不思議な効果を生んでいます。
例えば、隣のさらに向こうの家からは室内を見られるかもしれないとか、
大きな窓は寒い、といったネガティブな条件を慮って
LDKの正面の窓を一般的な大きさにとどめておくことは設計の仕事です。
一方、少なくとも常識的とは言えないサイズの窓を設けて日常に何か少しだけ非日常的なシーンを仕掛けませんか、
とお住まいになる方に提案するのも設計の仕事だと思うのです。
(もちろん本件では、ガラスは外からの反射率が高い色、窓の下にコールドドラフトを抑える暖房パネルを設置、
といった配慮をしたうえで、ですが。)
さて、藤原君のブログにある通り、設計部は熱帯と化しており、
ひどいときは頭痛がするくらいです。
なので今日は早く帰ります。帰るつもりです。帰れたらいいな。。。